3月17日朝の新聞で、日本を代表する世界のレーサー高橋国光さんがご逝去された事を知り、余りにも突然の事と喪失感とで言葉がありません。

21才でWGP第1戦ドイツのホッケンハイムでゼッケン100番のワークスレーサーで日本人として初の優勝という快挙を成し遂げレース界を震撼させレーサー高橋国光さんとメーカーのホンダの名前を一躍世界に知らしめました。その後の1965年には四輪レーシングドライバーへと転向しルマン24時間のクラス優勝をする等活躍を続け、皆さん周知の通り日本のモータースポーツ界を牽引してきた第一人者として、2002年には自動車殿堂入りを果たしました。

私が高橋国光さんと初めてお会いしたのは2002年9月21日に長崎県の平戸から生月橋を渡った生月島で、地元の小倉さんが主催されたバイクのイベントでの事です。高橋国光さんは簡単にお会い出来ない有名人ですから私も緊張していましたが、気さくで飾らず温かく真っすぐなお人柄に初対面から心酔してしまいました。それから間もなく多忙の中をわざわざ湯布院の私の博物館に来ていただきました。来館していただいただけでも光栄なところを、モーターサイクルの歴史を残すという私の取組みに感心を持っていただき、高橋さんご本人しか持ちえない命がけで手にした世界に二つとない貴重な品々を惜しげもなく寄贈していただき、心から感謝感激すると同時に責任の重さに改めて立派なモーターサイクルミュージアムに育て上げなければと改めて決意を固めたものです。今後は、高橋国光さんの遺品となりますが、現在当館の高橋国光さんコーナーに展示していますその記念品の一部を紹介させていただき、心よりご冥福をお祈り申し上げます。